被災地へエール 念珠を手作り(子ども報恩講)-中日新聞掲載

毎年恒例の「子ども報恩講」を、7月26日(日)にお勤めしました。

すでにご案内いたしましたように、 今年はお勤め後の催し物として、被災地の方々への贈り物として子どもたちに腕輪念珠を作ってもらいました。当日は、永田や仏壇店の方が材料の提供、指導をして下さり、総代、婦人会、絵手紙クラブ他の方々にもご協力をいただいて、約1時間半の間に70連の念珠が出来上がりました。そして本日、当寺が交流を続けている岩手県大槌町の方々へ子どもたちのメッセージカードも添え、送らせていただきました。

お勤め後に住職は子どもたちに被災地のことをお話しし、「遠くにいるけど君たちに何ができるだろう。想像してごらん。今 被災地の人は何をしてどんなことを思っているだろう。一生懸命想像してみる、それが君たちにできることだよ。」と語りかけました。

内心、いたずら盛りの男の子たちが念珠を作ってくれるだろうか?と少々心配していましたが、住職のお話を聞いて念珠作りの意味をそれなりにわかってくれたのか、みな真剣に集中して念珠を作ってくれました。最後にメッセージカードを書く時も、わからないなりにも一生懸命東北の人たちのことを想像し、言葉を綴ってくれました。

幸なのか不幸なのか、時間の経過とともに記憶というものは薄れていくものです。しかし忘れたほうがいいことと、忘れてはいけないことがあります。忘れてはいけないことを忘れずにいるためには、それなりの努力が必要です。あの震災で学んだことを、そして被災地の今を私たちは忘れてはならない。そのためにはずっと被災地の方々と触れ合っていくことが大切だと思っています。私一人ではなく一人でも多くの人たちに被災地のことを思ってもらう機会をつくる、そうしたことが必要であり、今回の念珠作りも子どもたちにそんなきっかけを与えるものになってくれれば、と願っています。

翌日の中日新聞朝刊にも掲載されましたので、ご紹介いたします。